2005年08月18日

自販機にはこんな言葉をしゃべらせて

自動販売機は進化する





ドン:とうとう自販機がしゃべる時代が来ましたよ。



ツウ:とは言ってもまだ限定されたいくつかの言葉をしゃべる程度だけどな。



ドン:ていうか、本当に会話してほしいのはこんなジュースの自販機とかじゃないんですよ。



ツウ:ほう。それじゃあどんな自販機がしゃべるようになればいいんだよ?



ドン:例えばお酒やビールの自販機ですよ。



ツウ:そうか?基本的にはジュースと変わらないと思うけどなあ。



ドン:違うんですよ、お酒を飲む人にはそれなりの理由があるんですから。



ツウ:じゃあ、例えばどういう風にしゃべってほしいんだよ。



ドン:例えばOLが一人でアサヒビールを買いに来たとしましょう。



ツウ:うん、缶ビールの自販機だな。



ドン:そうすると「あちらの自販機からです」ってサッポロビールの自販機からもう一本。



ツウ:損するよ!タダであげちゃダメだろ!



ドン:じゃあ設定を変えて深夜に男性がワンカップ大関を買いに来たとしましょう。



ツウ:日本酒の自販機か、よく酒屋の前なんかに置いてあるな。



ドン:すると「ごめんなさい、うちは11時で看板なの」って小料理屋の女将の声で。



ツウ:なるほど、23時以降に販売しない自販機だな。こういう時に一言しゃべってくれるとうれしいよな。



ドン:そうすると酒屋のオヤジが出てきてこの自販機をカギであけてお金を回収するんですよ。



ツウ:ふーん、そんな夜中に回収するのか。



ドン:すると女将が「何しやがんだい、この宿六!それは明日の仕入れ金だよ!」って。



ツウ:なんで酒屋のオヤジと自販機が変な内縁関係みたいになってるんだよ!



ドン:酒屋のオヤジもすがりつく自販機を足蹴にして金を持って店に引っ込んじゃって。



ツウ:どういうテクノロジーを使って「すがりつく動き」を実現しているのか教えてくれ!



ドン:自販機もほつれ毛をかきあげて「ごめんよ、お客さん。つまらないところを見せちまったねえ。」



ツウ:どこからほつれ毛が生えているんだよ!



ドン:「お詫びにあたしのおごりで一本つけるから飲んでいっておくれよ。」



ツウ:だからタダであげちゃダメだって言っているだろ!



ドン:「さ、あたしにも一杯注いどくれな。」



ツウ:自販機に飲ませるな!



ドン:「・・・そうねえ、ここまであまり良いことはなかったかしら。」ポツリポツリと身の上を。



ツウ:自販機の身の上なんて聞きたくないよ!どこからどこまでを振り返っているんだよ!



ドン:「・・その私の”いいひと”ってのが当時は花形のATMでねえ・・・」



ツウ:すっかり話しこむな!



ドン:「・・結局、こんな片田舎の販売機ってわけさ。ごめんよ、湿っぽくなっちゃったねえ。」



ツウ:全然涙腺を刺激しないよ!湿っぽくなりようがないよ!



ドン:「それじゃあ雪が降っているから気をつけて・・・あんたもあの人と同じ目をしているねえ・・」



ツウ:なんかいやな予感がするぞ。



ドン:「待っとくれ!あたしも連れていっておくれよ!」雪の中を着物姿の自販機が追いかけてきて。



ツウ:勝手に動けるようにしておいたらダメだろ!



ドン:「ハァハァ、あんた、北に行くんだろ?・・あたしももう一度やり直せるんじゃないかと・・」



ツウ:知ったこっちゃないよ!この人はワンカップ買いに来ただけだよ!



ドン:確かにワンカップ一本買うのにここまで自販機にドラマツルギーを持ち出さなくてもいいですかね。



ツウ:当たり前だよ。もっとふつうの言葉をしゃべってくれればいいんだよ。



ドン:その点、コンドームの自販機なんか楽ですよ。これは明日にでも作れますよ。



ツウ:そうか?



ドン:「いらっしゃいま・・あ・・・オホン・・」だけですからね。



ツウ:だからそんなところは人間臭くなくっていいんだよ!もうやめさせてもらう!





おしまい
posted by 鈍ツウ at 17:48| Comment(0) | TrackBack(0) | オススメ記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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